椎間板ヘルニア

ヘルニアの原因

    ヘルニアは二足歩行の宿命

    椎間板ヘルニアは腰痛同様に、人間が二足歩行を始めた時点でそのリスクを背負い込んでしまったものです。そもそも、人間の骨格は四足で歩いていた(?)頃の名残がまだ残っており、二足歩行が「最適」な運動形態とは言えないのです。やはり二足歩行の場合は四足での歩行に比べると恒常的に腰に大きな負担がかかってしまいます。つまり、誰もが日常生活の中で椎間板ヘルニアを患う可能性があるということであり、特に腰椎に負担の掛かる姿勢を取る仕事、例えば長時間座って仕事する人、中腰で重い荷物を持ったり運んだりと腰を強く捻る動作をよく行う方は特に注意が必要になります。

    日常生活の中での体の歪み

    椎間板ヘルニアの要因としては「姿勢の悪さ」「偏った動作」がその最たるものです。「悪い姿勢」「偏った動作」によって「歪んだ姿勢→背骨がずれる→骨盤がずれる→体の負荷がアンバランス→一部の筋肉に疲労蓄積→筋肉の機能不全→腰痛→椎間板ヘルニア」という最悪の道筋が生まれてしまいます。

    この「姿勢の歪み」は日常生活の中での運動不足がその最たる理由であり、残念ながらその傾向は徐々に上がってきています。既に腰痛や肩こりは「国民病」であり「現代病」であるとの認識がされてきましたが、このままでは確実に 「椎間板ヘルニア」もまたその仲間入りをすることになるでしょう。

    加齢によるヘルニア
    加齢によるもの
    背骨の椎骨と椎骨の間に挟まり、クッションとして活躍をしている椎間板ですが、これは老化していきます。若い頃には柔軟性も弾力性も十二分にあったものが、年とともに水分を失い、その柔軟性を失っていくのです。結果、衝撃をしっかり吸収しきれなくなり、髄核を囲む繊維輪軟骨にヒビが入ってしまい、そのヒビから髄核が外へと露出してしまう。こういった老化に伴う椎間板ヘルニアもあります。老化が原因による椎間板ヘルニアにはほかにも「骨粗しょう症」による骨の老衰,関節の変形(脊椎管の狭窄等)によるものなど、さまざまな要因があります。

    ただ、加齢によるものは生理的な問題ですので、誰もが向き合う問題といえます。大切なのは「生活に支障がないようにうまく付き合っていく」という事です。ですので「発症してしまった」という事実よりも、「自覚症状を最小限にできる方法」をかかりつけの先生と一緒に考えて実践をしていくようにしましょう。

    食生活,生活リズムに関わるケースも

    かつては加齢による高齢者の病気と言われていた椎間板ヘルニアですが、若い世代にも増えてきています。それもスポーツ等を特にしていない10代,20代にも見られるようになり、新たな健康問題としても問題視されています。その原因は現在も各研究機関にて研究が続けられていますが、考えられる要因として「食生活」や「生活リズム」といった健康に関わる問題が取り上げられています。

    偏った食生活
    偏った食生活をしていると当然、骨の健康に関わってきますし血液の健康にも関わってきます。つまり、「朝ごはんを食べない」「夜ご飯はスナック,コンビニ弁当」といった栄養面で偏った食生活を継続的に行っていると脊椎,椎間板など「骨の健康」にも響き、結果的に本来は「何でもない負荷」であっても、腰痛や椎間板ヘルニアになってしまう事がありうるようです。1日3食,特に朝食はしっかり摂るようにしましょう。

    夜更かし等で不十分な休息
    また、統計的には「偏った食生活」をしている人程、夜更かしをしたり、徹夜をしたりするケースが多いようで、体がしっかりと休息を取れる時間を用意していないようです。人間の体は「朝起きて」「昼動き」「夜は休む」といったリズムの上で本来運用されるものなのですが、そのリズムが崩れ、さらに栄養が足りていないことが身体の健康に関わり、骨の健康にも関わり、10代でスポーツもしていない人に慢性的な腰痛,そして椎間板ヘルニアといった症状をもたらしているようです。1日最低8時間は睡眠にあてるようにしましょう。

    【提案】10代,20代で暮らしのリズムを!

    特にカルシウム等の骨の健康にとって大切な栄養素は若い間にどれだけ貯蔵しておくかが将来の健康の分かれ道になります。30代,40代でいくら取り戻そうとしても取り戻せないのです。ですので、10代,20代の間に健康的な生活リズムとバランスの良い食生活の「習慣」をつけておく事をお勧めします。
    スポンサードリンク


    この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
    コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
    また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。