「加齢」によって起こる腰椎疾患としては最も代表的なものではないでしょうか。
捻挫や骨折といった外部からの強い圧迫によって起こるものではなく、内部の生理的変化から起こるもので、その結果として「外部の圧迫」に対して弱くなってしまうといった弊害が生じます。
具体的に説明をしますと、加齢といった生理的な組織の衰えによって椎骨(椎体/椎弓)が変形したり、磨耗したりしてしまう症状です。骨は通常「破壊」「再生」を繰り返す「代謝機能」を恒常的に持っていますが、関節面での磨耗が大きくなると、再生機能に異常が起こり、骨の形が変形してしまう「骨棘現象」が多いようです。
骨棘など、「できるだけ」なら良いのですが、そうした異常作用によってできたものが従来のバランスを崩す原因となってしまい、本来隙間のない部位に隙間が生まれたり、本来は隙間があるべき部位に隙間がなくなってしまったりといった現象(身体にかかる負荷のバランスが変わっていく)が起こります。
その結果、椎骨周囲にある組織へと影響を及ぼし、「腰椎すべり症」「脊柱管狭窄症」「腰椎分離症」などの様々な症状が生まれる原因となってしまうのです。
ですので、変形性腰椎症の特徴は、それ自体が痛みを引き起こすというよりも、それが原因となって他の症状を引き起こし易くなるものだとお考え下さい。
スポンサードリンク