低周波治療器の効果
低周波治療器は、プラス極とマイナス極の二つに分かれており、プラス極とマイナス極によって、それぞれ与える効果は違います。
まず、プラス極ですが、神経を刺激することで、神経や筋などに働きをもたせ、活発に改善させていく効果があり、一方、マイナス極は、神経の働きを抑える効果があります。
コリやシビレなどの痛みを和らげる効果や、筋肉痛などにも効果があるようですし、マッサージ効果による血行促進も期待できます。
また、血行促進効果があることから、ダイエットに心がけている方などにもお勧めできます。
1Hzあたりの周波数は、血行促進に効果があります。
50Hz以上の周波数は、痛みに効果があります。
122Hz~1200Hzの周波数は、特に痛みを和らげる効果が高いです。
電気治療器の分類
一般的に電気治療器のグループ分けは、治療に使用する周波数によって決まります。
低周波治療器の場合1~999Hzまでの範囲を使用します。
それ以上を中周波治療器、さらに高いものを高周波治療器と呼びます。
さらに低周波治療器の中では使用目的によって分けられます。
疼痛を緩和させる目的のものと筋肉を収縮させて筋力増強の目的のものと大きく2つに分けられますが
一般的に言われているものは、疼痛緩和を目的にした方を指します。
導子と電流波形
生体に直接付ける電極のことを「導子」と呼びます。
導子には様々な大きさ、材質、さらに吸着タイプか貼付けタイプか、などがあります。
治療するためには、1つの部位に対して2極必要となります。
導子の極性の大半がプラス・マイナスの区別がありません。
その理由は、ほとんどの治療器では、交流電流で通電しているからです。
電流波形は、パルス波と呼ばれるパルス幅の短いものを使用します。
これは、痛みを抑制させる太い神経線維によく作用するからです。
一方、筋刺激を目的にする場合は、逆にパルス幅の長いものを使用します。
これは、筋の収縮を起こさせる運動神経によく作用するからです。
痛みにおける作用
設定する周波数の値によっても痛みに対する作用が異なります。
一般的に高い周波数(50Hz以上)は、痛みに対して即効性がありますが、通電を停止すると比較的短時間で痛みが元に戻ります。
逆に低い周波数(1~5Hz)は、即効性はありませんが徐々に痛みが軽減され、通電を停止しても痛みはすぐに戻りません。
いわゆる持続効果があります。
このようなことから治療器には、これらの周波数の特性を生かし低い周波数と高い周波数を交互に流す方法が取られ、即効性と持続性の2つを効果的に引き出すようにプログラムをされています。
そのため治療時間は、長ければ長いほど持続効果が増大しますがおおよそ20分間位を目安に設定します。
痛みの程度、個人差で治療時間は異なります。